英語力は親からのプレゼント!? 幼い子どもに「英会話を習わせる」か否か…

たとえ仕事で英語を使わない人でも、「英語ができれば……」と思ったことがある人は多いのではないでしょうか。

現職では必要でなくても、もし英語ができればより年収のよい仕事に転職するかもしれませんし、海外に飛び出してみるという人生のチャレンジができたかもしれません。

文部科学省では2020年オリンピックの年を目標に、様々な外国語の教育改革を進めていますが、実際には小学生以前から英会話を習う子供たちも増えてきています。

幼少期の英語教育については賛否両論ありますが、実際に幼い子供に英会話を学ばせている家庭を例に見てみましょう。

 

■1:夫婦のどちらかがネイティブなら教え方に注意が必要

 

筆者の周りにも国際結婚をした日本人が多数おり、その人たちに話を聞くと「両親がそれぞれの母国語で子供に話しかけることを徹底している」という家庭が多いようです。

日本人の母親とイギリス人の父親の場合、母親は子供に対して英語を使わないように意識しているということですが、こうすることで「母親には日本語で話すもの」と子供の頭が整理され、母親との会話の中で日本語と英語が混在しない状況を作り出せるのだそうです。

 

■2:日本人同士の家庭はそれほど神経質になる必要はない?

 

時々「日本語もままならない子供に英語を教えると脳が混乱する」という人がいますが、夫婦どちらもが日本人の場合、子供を混乱させるほどの会話量になることはほとんどないのではないでしょうか。

もちろん日本人でもネイティブレベルに英語が話せるのなら、■1のケース同様注意が必要かもしれませんが、そうでないご家庭がほとんどだと仮定すると、「脳が混乱する」という心配は過剰にも思えます。

Go Globalの廣瀬英子さんはシカゴで長年暮らした経験から、その英語力はほぼネイティブレベルです。自身の子供には会話の半分を英語で行っているそうで、小学生低学年のお子さん2人はネイティブレベルの英語をきちんと理解できているのだとか。

もちろん日本語がおろそかになっているということはないそうで、日本語コミュニケーション力には問題ないことがわかりました。


■3:やっぱり子供の語学吸収力は抜群!

 

大人が英語を学ぶ際は“頭で考える”ため混乱しがちですが、子供の頭は本当に柔軟です。

アメリカに住む日本人とアメリカ人ハーフのお子さんは、「夏休みだけ日本の小学校に通う」という生活を続けているのですが、アメリカにいるときは日本語をほとんど忘れてしまっている子でも、夏休みの1カ月を日本の学校で過ごすだけですっかり脳が日本語になってしまうのだそうです。

また、子供は耳から聞いた言葉をそのまま発音できるので、英語耳が培われ、幼いころに外国語に親しんでいる子は大人になってもとてもきれいな発音を保つことができます。

 

以上、幼い子供に英会話を習わせるべきか否かについてご紹介しましたが、いかがでしょうか?

幼い子供をもつ親は子供の英語学習で迷っておられる方も多いと思いますが、『一流の育て方』という書籍ではこのように書かれています。

<母国語の大切さを、外国語回避の言い訳にしてはならない。英語ができなければ「門前払い」の仕事も多い>

また、同書の調査によると「幼少期から外国語教育をしてほしかった」という声が多く聞かれるともありました。私たち世代が育ってきた時代とは全く違う世界を子供たちは生き抜いていかなければなりません。そう考えると英語力の必要性は、親が思う以上に重要な要素になってくるのかもしれません。

 

 

2016.5.26  ビズレディー